1999/1/21: 新宿のタイ料理、ピッチーファー

新宿区西新宿7-7-29西新宿クスドビル地下1階
(TEL)03-3362-7005


看板の残りの部分などを仕上げました。前より写真は小さいけれど、ちゃんとピッチーファーの料理の写真だし(前のは他店の料理の写真を借りていた)、料理もトムヤムクンやゲーンキョワーンなどわかりやすいものになったのでよいと思っています。上の看板のほうは、緑文字を重ねて前よりは見やすくなったけど、やはりバックライトをつけると元のカタカナと重なっておまぬけですね。昼間はもっと奇麗に見えるんだけど。(messiah、kaori)

DC-2Eによる撮影データ(400*300) DC-2Eによる撮影データ(400*300)


[料理]

ポーピアトード/700円
タイ風春巻。前菜メニューの中で唯一食べていなかったのがこのポーピアトードでした。タイ風の春巻、特に生春巻と称する(僕はあれを生春巻と認めない)ポーピアソッドはたいして美味しくもないのにボリューム感だけあるので前菜としてのイメージが悪く、揚げ春巻きのポーピアトードも腹がふくれるだけのような気がしてあまり気が進まないメニューだったのですが、ピッチーファーのポーピアトードは僕のイメージとはまったく違ったものでした。サクサクに軽く揚がった皮の中は春雨が主体のふわっとした具で、少し下味がついているのでそのまま食べても美味しいし、ソース(スイートチリソース)にもよく合います。食べ口がさっぱりとしていて、まさに前菜にふさわしい仕上がりです。今までポーピアトードってあまり食べてこなかったけど、実はとても美味しいものでした(他店でも同じ作り方とは限らないけどね)。ポーピアソッドと一緒にしていて申し訳なかったです。ちなみに、ポーピアソッド(タイ風生春巻)のほうは、本来のタイ料理ではないし、生春巻はベトナムに譲ろうという意見でラオターさんも僕も一致したので、メニューからはずしてしまうことにしました。(め)
DC-2Eによる撮影データ(400*300) DC-2Eによる撮影データ(400*300)
カイチョウグンサップ/950円
エビ入り卵焼き。食事会のときに食べたカキ入り卵焼きのエビ版です。ふんわりとやわらかく焼けた卵焼きです。どうということのない料理ですが、僕はこのチリーソースをつけて食べる卵焼きが好きで、ときどき食べたくなります。あ、また忘れてたけど、次はカレーと一緒に食べるというのを試さなくちゃ。(め)
DC-2Eによる撮影データ(400*300) DC-2Eによる撮影データ(400*300)
プーオップウンセン/1000円
カニと春雨の蒸し煮。これも代表的なタイ料理の一つだけど、昔最初にどこかで食べたときにあまり感心しなくて、それ以来あまり注文しなかったメニューです。こないだチャンタナさんのところで久しぶりに食べさせてもらって、ちゃんと作れば美味しい料理なんだなと再認識しましたが、今日のプーオップウンセンにはさらに驚きました。これはもう、めちゃめちゃうまい!です。味付けそのものはオーソドックスなシーズニングソース主体の味付けなんだけど、バランスがよいせいか、まさにツボにはまった、興奮を誘う味です。このスープをたっぷりと吸った春雨が絶妙で、いくらでも食べたくなる感じ。最後に鍋に残ったつぶしニンニクとスープまで夢中で食べ尽くしてしまいました。わりと良いカニをたっぷり使っているので、味付けがシンプルでもここまで美味しくなるのでしょうね。これが1000円ってのは原価割れしてないか心配なんだけど、大丈夫なのかなぁ。(め)
DC-2Eによる撮影データ(400*300) DC-2Eによる撮影データ(400*300) DC-2Eによる撮影データ(400*300)
クンタークライ/1000円
エビとレモングラス、カシューナッツの炒め。タクライ(レモングラス)に火が通っているので、これだけたくさん入っていても、とても食べやすいです。カシューナッツとの相性もよくて、組み合わせの妙を感じます。(め)
DC-2Eによる撮影データ(400*300) DC-2Eによる撮影データ(400*300)
ヤムマクアパオ/1000円
焼きナスのサラダ。先日これを食べてとても気に入ったので、また食べたくなって注文しました。今日はバーニーさんが作ってくれたせいか、エビやホムデン(タマネギ)の切り方とかが違ったけど、味はバッチリでした。エビは細かく切ってくれたほうがタレもしみるし、何度にも分けて楽しめるのでいいような気がするけど、主役のナスはこないだよりさらに美味しく感じました。焼きナスの独特な味と、ヤムの辛くて酸っぱくて甘いタレとが見事に調和していて、他のヤムにはない素晴らしさがあります。(め)
DC-2Eによる撮影データ(400*300) DC-2Eによる撮影データ(400*300)
サークー/400円
タピオカミルク。口が辛くなったので、一休みするためにサークーを頼みました。今日もまた一工夫してあって、緑色のついたココナッツミルクがとてもきれいでした。(め)
DC-2Eによる撮影データ(400*300) DC-2Eによる撮影データ(400*300)
スアローンハイ/950円
タイ風ステーキ。一度食べてからずっとまた食べたいと思っていたメニューの一つで、そろそろ新規メニュー開拓も一段落してきということで注文しました。肉の焼き加減がとても良いです。今日はタレに少し酸味があって、これがまたよかったです。単なるステーキといえばそれまでだけど、やはり美味しいものは美味しいですね。(め)
DC-2Eによる撮影データ(400*300) DC-2Eによる撮影データ(400*300)
タイの果物の砂糖塩漬け
これはバーニーさんのタイ土産で、アンズのような、プラムのような、酸味のある果物の砂糖漬けです。口で聞いた発音を忘れちゃったけど、タイ字で教えてもらった名前をアルファベットで書くと「luukhyii」で、タイの南部のほうでとれる果物だそうです。(め)
DC-2Eによる撮影データ(400*300) DC-2Eによる撮影データ(400*300) DC-2Eによる撮影データ(400*300)
トムヤムヘーンクンナイ/1000円
トムヤム味の汁なし内臓料理。新メニューの一つで、材料がないと作れないので食べていなかったのですが、いきなりセアムさんが作って出してくれました。まさに名前の通りのもので、内臓を汁が無くなるまでトムヤムスープで煎り煮した感じ。内臓は食事会で食べたトムゼップに入っていたものと同じで、牛の「マム」「ポード」「ワチャイ」の3種類だそうです。ワチャイというのは心臓のことで、これは肉っぽい感じの内臓ということで予想がついていました。ポードは肺のことで、スポンジ質のやつがそうだと思うのですが、ラオターさんはそれをマム(日本語の意味は調査中)だと言っていました。これは結構クセがあります。トムゼップのときのほうが食べやすかったかな。万人におすすめはしないけど、内臓料理はめずらしいし、体に良いので、興味ある人は予約して食べてみてください。(め)
DC-2Eによる撮影データ(400*300) DC-2Eによる撮影データ(400*300)
カオソーイチェンマイ/1000円
僕が一人で来たときに食べてしまってkaoriが悔しがっていたので、また作ってもらいました。今日はちょっと塩気がきつかったので、そのことを伝えておきました。タイ語で塩辛いことを「ケム」というそうです。「美味しいけど、塩辛い」は「アローイ ダイワー ケム」だそうです。塩加減については感じたときにせっせと伝えておかないといけないので、覚えておこう。(め)
DC-2Eによる撮影データ(400*300) DC-2Eによる撮影データ(400*300)
うぶ(日本酒)/850円
今日は僕の誕生日だと伝えたら、お酒を出してくれました。なんでタイ料理屋にこんなものがあるかというと、飛び込みで来た営業マンが「売れた分だけ払えばいいから」と言って無理矢理20本置いていったのだそうです。ところがその後、約束に反して勝手に20本分の請求書を送り付けて来たそうで、ラオターさんは困っていました。日本語がよくわからない相手にずるい商売をする人がいるものです。このお酒そのものはすっきりした飲み口の美味しいお酒でした。(め)
DC-2Eによる撮影データ(400*300) DC-2Eによる撮影データ(400*300)
カオパットバイカパオガイ/850円
鶏肉の辛いチャーハン。写真じゃわからないかもしれないけど、プリックがたっぷり入って、ものすごく辛かったです。他の人にもこの辛さで作ってるのか聞くの忘れちゃったけど、この辛さだと唐辛子3つにしないといけないぞ(笑)。(め)
DC-2Eによる撮影データ(400*300) DC-2Eによる撮影データ(400*300)
スープ
チャーハンが辛いのでこれを飲みなさいということでセアムさんが作ってくれたスープ。胡椒のきいたやさしい味でした。(め)
DC-2Eによる撮影データ(400*300) DC-2Eによる撮影データ(400*300)
アイスクリームカーティ/400円
ココナッツアイス。辛いチャーハンで口の中を大火事状態にしたところで(もちろんデザートを美味しくたべるため)、仕上げはやはりココナッツアイス。冷たいココナッツミルクを食べると、水や氷ではちっとも退治できない口の中の辛さが見事に引いていくので不思議です。(め)
DC-2Eによる撮影データ(400*300) DC-2Eによる撮影データ(400*300)


[総評]

今日は2人だったので、いろいろ楽しんで食べることができました(2人にしてはちょっと多過ぎかな:-))。ポーピアトードとプーオップウンセンはまたしても予想を超える美味しさで驚きました。どちらもオーソドックスなタイ料理で、他店で食べた味の印象が頭にあるためについつい食べてみるのが後回しになっていましたが、作る人によってまったく味が違うという当たり前のことを改めて認識しました。ラオターさんも、「同じ名前のメニューでもピッチーファーの味は他店とは違うし、自信があるけど、そのことをお客さんに気付いてもらうのは難しい」と言っていたけど、まさにその通りだと思います。いろいろな店で何度もタイ料理を食ていると、それぞれの料理に味のイメージができてしまうので、僕のようにあまり注文しなくなってしまう料理が出来てしまう人は多いと思います。今まで「この料理はどうせこの程度の味だろう」と思っていたのが、ピッチーファーではことごとく裏切られてきて(もちろん良い意味で)、理屈ではわかったつもりでも、実際に違うメニューを食べてみると、やはり過去のイメージに縛られていたことに気付きます。もちろん味つけには好みの問題もあるので、ピッチーファーはどんな料理も他店より美味しいと主張する気はありません。ただ、タイ料理に限らず、気付かないうちに出来てしまったイメージに縛られないように心がけることは重要だと思いました。(め)